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近況

授業での発表に備え、先週の土曜は久々に大学の図書館へ行った。が、ふらっと立ち寄った大学生協で、「ルーヴル展」のチケットが目に入ったのが運の尽き。予定変更。

気づけば友人に電話してた。聞けばまだ起きたばかりとのこと。(※13時半ごろ) 「何も言わず三条に来い!」。それだけ伝えて俺も図書館をあとにした。

駅の改札で無事集合。目指すは京都市立美術館。この日は雨がちで人出が少ないかと思ってた。が、土曜の午後だけあって大盛況。館内に入るだけで15分はかかったかな。待ち時間としてはマシな方だと思うけど。

館内には「プシュケとアモール」のポスターが至る所に貼られている。それを見るだけで気分が高揚。あの絵を知ったのは何年前だったかな。たしか英語の辞書に写真が載ってて、それを見たのが最初のはず。

思いつきで友人に解説を試みるものの、実際には音声ガイドに助けられっぱなし。入場した時刻は遅かったけど、閉館までたっぷり2時間かけてじっくり見た。満喫。


休日を楽しく過ごした代わり、今週そのツケが。発表はほぼやっつけ仕事。俺以外にも発表者がおり、そのレベルの高さに舌を巻く。ある一人にいたっては、「4回生でここまでやるとは立派やな」とのほめられっぷり。完敗。

まぁ発表自体は大過なく済んだため一安心。先輩から貴重なアドバイスももらえたし。来月の発表もがんばるしか!


木金の午後はずっとバイト。やりがいはあるけど、何かと大変。ただ、職場の雰囲気は悪くないので、気を病むことはほとんどない。・・・これから増えるんだろうな。


実は昨日、バイトの前に「ミラノ展」へ行ってきた。早起きしたのも久しぶりなら、天王寺に行ったのも久しぶり。やたら暑かった。

どの作品も興味深く鑑賞した。が、なんといってもダヴィンチ。安易な表現だけど、天才としか言い様がない。実物を見てその小ささに驚くが、絵に宿る神性といったら! いいもん見ました。


明日はゆっくり・・・もできず、午前中バイト。すでに大学入試レベルの問題を解いてる(正確には解かされている)中学生のカテキョ。ふだんは数学を教えてるけど、明日は国語らしい。めっちゃムズイんじゃないかと、ちょっぴり不安。

つくづく俺はエセ文学部生だと思う。これからもカワホリとして世に棲むよ。
# by lambda924 | 2005-10-15 02:10

宇宙讃歌

銀河ヒッチハイク・ガイド原作を読了。早速、続編の「宇宙の果てのレストラン」を読み始めたところ。この分だと土日で読み終わりそう。

二冊を読み進めるにつれ、「よくぞこの作品を映画化してくれた!」という思いが強まる。登場人物たちの独特の息遣いや世界観に触れると、見事なまでに再現したものだ、と感じ入る。いや、再現ではなくありゃハイパー化だな。しかも好ましいパワーアップ。

できれば劇場でもう一回見たかったけど、こちらをご覧あれ↓

「銀河ヒッチハイク・ガイド」公開劇場一覧

なんだ、この少なさは・・・(-_-; 関西ではもう、兵庫でしか公開しないなんて。これ、大いなる損失だと思うんだが。ぶっとんだスケールの映画を楽しむなら、やっぱ劇場でしょう。嗚呼、勿体ない。

愚痴ったところで何も始まらないので、俺はただ周囲にプッシュするのみ。ひきずりこんでやるw とりあえずマーヴィンに幸あれ♪
# by lambda924 | 2005-10-15 01:26 | 映画

暗夜

宣言どおり、コレを見てきました。

まず、この映画が生を享けたこと自体に感慨を覚えます。スタッフは制作当初から数限りない困難に直面したはず。力作と呼ぶに相応しい。

惜しむらくは上映館数・期間ともに物足りないこと。筆者自身、劇場で見るのは無理かもしれないと思っていました。幸い、いつの間にか市内の映画館で公開されていたのでこうして感想?を書けるわけです。

ノドの奥から様々な言葉が溢れ出ようとします。が、同時に首ごとそれらの言葉を扼そうとする手があります。これは、そういう映画。

戦争末期、ドイツの国内事情は日本のそれに劣らず、凄惨を極めていたのが伝わってきます。「戦争は自国を守るためやむをえない」。そう説明されるものの、国を国たらしめるもの、国民の生命は常に無視される・・・。過去何千年も繰り返されてきたことですが、これには人間をやめたくなるような悲しさがつきまといます。

「何がヒトラーを作ったのか」 これに対する明解な解答は永久に与えられないでしょう。が、それを求めてこの映画を見た自分がいます。少なくともその一端を窺い知れれば、と。しかしながら、更なる袋小路に迷い込む羽目に。

パンフ等で謳われているような「戦後初めて明かされる衝撃の事実」はありません。逆に、ヒトラーについて少しでも読んだことがある人なら、「知っている話ばかりだ」と思うはず。

それでもなお、この映画をみる意義はあると思います。ヒトラーがヒトラーになった原因がつかめぬ以上、第二・第三のヒトラーが生まれる可能性は消えません。戦争を防ぐ手立てもおそらくないでしょう、残念ながら。

しかし、できることがあります。それは、事実あるいは記憶を風化させないこと。これのために、映像作品は絶大な効果を有します。なにせ、ヒトラー自身(と彼の側近が)その特性を知り抜いて最大限活用したぐらいですから。

もう60年、されどいまだ彼の呪縛は解けず。あれほど最悪な時代がこの世に再び訪れないことを祈って。
# by lambda924 | 2005-10-10 02:22 | 映画

ごった煮

まずはお詫びを。以前トラックバックして頂いた時、こちらのミスでブログ上にそれが表示されていませんでした。TBからすでに何ヶ月も経ち、今更にも程がありますがすみません。

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秋です。色づく木々、色気づく女性に心を奪われる季節。「春」は我が身を素通りしていきますが。

秋です。虫の音が耳に心地よいですね。布団にもぐりこんだ時まで聞こえてくることも。そいつは品のない羽音を耳元でうならせます。と思ってる間にかゆくなります。・・・我が家では今なお蚊が元気です(泣

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森鷗外の「青年」を読んだ。今まで読んでいなかったことを後悔。俺の中で鷗外のイメージがかなり変わったよ。これまでは渋面の頑固者を頭の中で描いていた。が、この作品からは全く逆の人物像すら浮かんでくる。

明治という時代に生きたかった。たとえ「上すべりの開化」に居心地の悪さを感じたとしても、それに勝るほどの充実感を得られたのでは? 幻想はどこまでも甘く。尽きせぬ憧れ。

それにしても、主人公の名が「小泉純一 」ってw 思わず目を疑った。こーゆー偶然もあるんだね。

作品の感想を書くとどっかの引き写しになりそうだからやめときます。その代わり、この作品で初めて出会った表現について、思うところを少し。

「地獄を買う」

現在は使われていないと思いますが、「売春婦を買う」の意です。この表現にぶつかった時、それまでの文脈を忘れるほどの衝撃を受けました。

一体、誰にとっての地獄なのか。「苦界」という語から類推すると、売春婦の地獄らしい。それを買うことで男は天国を得るや否や。天国? 憂世の快楽を一時盗んだだけで? 案外、男も地獄に足を踏み入れることになりはしまいか。「天国旅行に行くんだよ」は、終に叶わぬ寂しき願い。

こんな風にとりとめもなく、あれこれ思いを巡らせた。ただの1フレーズなのに・・・。俺の脳にとって、破壊力十分。単に俺がイッちゃってるだけっぽいがw


ミヤジはこれ、読んだのかな。
# by lambda924 | 2005-10-10 01:18 | 書籍

the movie H2G2 will take you on a journey to the...

今月の1日、映画の日に見たのはコレ。ふらっと映画館に入ったものの、これといって見たいものがあったわけではなく。H2G2を選んだのは、ちょうど上映時間を迎えていたからという適当さ。うん、いつもどおり。

とりあえず2時間すぎてくれりゃあいいやと、投げやりな気持ちでスクリーンを見てたら・・・俺の中で、今年最大のヒット! 最近の映画に対してネタ切れ・マンネリ・ツマンナイという感想を抱くことが多かったものの、H2G2はもう一度映画を信じてみようと思わせてくれる作品だった。ただそのことが嬉しくて仕方ない。

実は原作の「銀河ヒッチハイク・ガイド」を読まずに、というより原作の存在自体知らずに映画を見た。でも、かえってそれが良かったのではと思う。Douglas Noel Adams によって書かれたこの作品、世界中に沢山のファンがいるとか。そして当然、原作ファンの目は厳しいわけで。ヘタに原作を知ってたら素直に楽しめなかったかも。勿論、原作に目を通していれば映画もより楽しめた可能性があるわけですが。

ジャンル、あるいはレッテルをつけるなら<知的おバカSF映画>とでもなるかな。作品を見終わって次の文章を思い出した。

「ああ、馬鹿ですか。馬鹿にも様々な種類の馬鹿があって、利口なのも馬鹿のうちのあまり感心しない一種であるようです。」 トーマス・マン『魔の山』

これは利口であることを否定的に捉えた文言だけど、この映画を見た俺の感想は全く逆。利口すぎるとバカまで突き抜けて楽しい!

以上を不審に思う人は、どうか実際に映画を見て判断してください。シネマコンプレックスの一室、全部で100人ぐらいしか入らない小劇場だったんですが、満員で、観客一同始終笑いっぱなしでした。さすがイギリス人、彼の地で漱石が精神を病んだのも納得w

哲学ってのは何も小難しく考えることじゃないんだと、今更ながらに得心。生きてるだけですでに哲学してるんだよな。ただ、究極の答えが「42」ってのは冗談キツイって。日本人にとってはシャレにならねぇよ。

とまれ、この日H2G2を見たのはまるで何かに導かれたかのようだった。不用意な自分を見落とさずに拾い上げてくれたというか。

最後に一つ。「美人じゃない 魔法もない」けど、ヒロインのトリシア/トリリアンに一目惚れ。あんな風に涙を流されたら、どんな男も形無しじゃい! そうそう、意外な名優が出演してるのでそちらもお楽しみを。 (明日はコレを見る予定)
# by lambda924 | 2005-10-06 02:38 | 映画