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愛と、哀と。

今日久しぶりに立ち寄った古本屋で、The Godfather PARTⅡのサントラを安く買うことができました。
なので今回は、映画「ゴッドファーザー」三部作について。

私が初めてこの映画を見たのは中三のときです。実は当時、極端なニヒリズムを抱えてしまい、かなり危険な精神状態でした。
自殺を考えることも珍しくなく、そのたびに自己嫌悪に陥る始末。負の螺旋階段をたどり続けていたようなものです。
まさにDownward Spiral  (「ジギー・スターダスト」もSACDで出てるんだ・・・)

何とか危機を脱した直後に見たのが「ゴッドファーザー」です。シリーズ三作を続けざまに見ました。それだけにこの映画に対する思い入れは深く、生涯忘れることができない作品です。ストーリーは私が語るよりも実際に見てもらう方が早いし、前情報なしに見る方が大きな衝撃を受けられるでしょうから、ここでは詳しく述べません。イタリア系マフィアのドンの話ということだけ記しておきます。

映画本編はもちろん、作中で使用されている音楽も評判になりました。
この映画を見たことがない人でも、「愛のテーマ」は聞いたことがあるはず。

暴走族がパラリラパラリラ鳴らせているアレです。

チープな音で奏でられたのを聞くと腹が立ちますが、原曲は本当に味わい深い名曲です。音楽が効果的に使われている映画には傑作が多いですよね。この映画も例外ではありません。ふつう、シリーズものは一作目が特に面白く、二作目・三作目と続くほどつまらなくなります。これには色々な理由が考えられます。

●一作目と面白さが同程度だと、観客は満足しない。続編であるからにはより良いもの・面白いものを求めるのが人間。
●かといって、続編でガラッと作風や設定を変えるのはダメ。一作目のいいところは残しておきつつ、新奇な味を加えないといけない。
●「その後」を想像したくなるのは人間のサガだが、人によって「その後」は違う。
 (「スラムダンク」は第一部で終わったから名作なのであり、あのあとダラダラ続いたら評価は変わったはず。)
そもそも一作目がつまらない。だから続編で面白いものを作ろうとしてもムリ。

これらは映画だけでなく、小説・マンガ・ゲームなどあらゆる創作物に当てはまると思います。一作目の成功を受け、監督や俳優には相当なプレッシャーがあったことでしょう。それを見事に克服し、映画史上に残る傑作となったのが「ゴッドファーザー PARTⅡ」。30年前の映画ですが全く古さを感じさせず、むしろ見るたびに新しい発見があります。三作とも上映時間は3時間を超えますが、物語にひきこまれてあっという間に時間が経ちます。終わりを迎えるのが惜しく、まだもっと見ていたいような気さえするのが凄いところ。ここまでを読んでもしも興味を持った方がいれば、この際思い切って5枚組BOXセットコレクションの購入をおすすめします(笑) 全収録時間はなんと12時間43分! その分値段も高めですが、それだけの価値はあるはず。貴重な特典映像も収録されており、実に豪華な内容。ある意味家宝に近い代物です。毎度のことながら、私はまだ買っていませんが
by lambda924 | 2005-03-21 00:33
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